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interview #04 江崎駿

中学1年生から始めたボッチャ。コーチでもある父と二人三脚で強化を進め、アジアユースパラで金メダルを獲得。2018年には日本選手権で初優勝を飾り、2019年に2連覇を達成した江崎駿選手。ボッチャとの出会いや、海外選手との違い、そしてチーム一丸となる、ということの大切さなど、たくさんお話を伺いました。

氏名:       江崎 駿(えさき しゅん)
クラス:    BC4
生年月日:  2001年3月25日
出身地:    愛知県
所属:       法政大学
主な成績:
・世界選手権 2018 リヴァプール大会 日本代表
・アジアパラ大会 2018 日本代表
・日本選手権 2019 優勝

――江崎選手のボッチャとの出会い、そして始めたきっかけを教えてください。

江崎選手:まずボッチャを始めたのが中1なんですけど、そのときに授業や体験会みたいなのに参加して、ボッチャって面白いな、と感じていたんです。それで、先にボッチャをやっていた先輩に「お前もやってみないか」という感じで誘われて始めました。

――最初は楽しく、遊びからのスタートだったと思います。そこから、本格的に競技者としてボッチャに取り組むようになったきっかけはあったのでしょうか。

江崎選手:地元の愛知県でボッチャの大会があるんですけど、そこで僕を体験会に誘ってくれた先輩と対戦することになって、ボッコボコにやられちゃったんです。それが、もうめちゃくちゃ悔しくて……。そこからもっと頑張りたいと思い始めましたんですよ。今思い返せば、それがきっかけかもしれないですね。で、次の年の大会でまた勝てなかった。そこでまた悔しいという思いがあったので、その辺りから本格的に取り組むようになりました。

――そこから8年の歳月を経て、今では日本選手権を2連覇されています。次の日本選手権に向けては、何か意識して取り組んでいることはありますか。

江崎選手:やっぱり2連覇したということで日本では1位ですけど、海外のことを考えると、もっともっと強くなっていかないといけないと思っています。基本的な技術を上げることはもちろんですし、戦略性というか、作戦を考えたりとか、試合展開を見て臨機応変に対応したり。そういう力を身につけたいと思っているので、今ではいつも試合を想定した練習をしています。

――江崎選手が考える、海外選手たちとの差や違いはどういう部分にあるのですか。

江崎選手:BC4クラスの場合ですが、海外の選手は基本的にパワーがすごい選手が多いですね。日本の選手と比べるとパワーが全然違うので、すぐに自分のジャックボールが飛ばされてしまうこともある。それが大きな違いだと思います。

――火の玉ジャパンのなかでのライバル的な人はいますか。

江崎選手:そうですね……、もちろん古満(渉)さんはずっと強化で一緒にやってきたメンバーなのでもちろんライバルだと思っています。それこそ海外の選手を相手したときには、杉村(英孝)さんや廣瀬(隆喜)さんとかは、世界と戦うとすごい強いですし、とても頼りになる。なので、やっぱり杉村さん、廣瀬さん、古満さんがライバルみたいな感じになってくるかと思います。BC3はBC3で、本当にみんなのプレーの精度がすごく高いので、ライバルはもうみんなですね。仲間と切磋琢磨することで全体のレベルが上がっている、という感じがしています。

――江崎選手ご自身のストロングポイントはどこにあると思いますか。

江崎選手:そうですね……どうだろう。精度は、手投げのなかでは高いとは思います。あとは、練習してるロブの精度は高くなったと思います。このロブをうまく使って海外の選手にも勝っていきたいと思っています。

――今、江崎選手がボッチャ以外でハマっていることとかはありますか。

江崎選手:僕は結構ゲームをやります。元々ゲームが好きで、ボッチャもゲーム性がすごく高くて、それも僕がボッチャにハマった理由のひとつかもしれません。

――前回大会のリオデジャネイロパラリンピックで、ボッチャはメダルを獲得しました。そのことによって国内での認知度が上がったと思います。そういうなかで開催される東京パラリンピックに期待することはありますか。

江崎選手:本当にリオデジャネイロパラリンピックのときにメダルを獲って、そこからだいぶボッチャの認識が変わったと思います。今回は特に開催国っていうこともあって、リオデジャネイロパラリンピックよりもさらに注目されるとは思うので、そこでもう一度メダルを獲ったり活躍したりすることで、さらにボッチャという競技が日本に広まっていったらうれしいですね。

――東京パラリンピックをご覧になる方々に、江崎選手のここに注目してほしい、ということがあれば教えてください。

江崎選手:僕は海外の選手に比べるとパワーがあるわけじゃありません。でも、それこそロビングとか上に乗せたりとか、3Dというか、ダイナミックな技とかがあるので、そこを見てほしいですね。あとは精度の高さも僕が世界と戦ううえでの武器としているところなので、そこもぜひ注目して見てほしいところです。

――火ノ玉ジャパンが掲げるテーマに、『一丸』があります。江崎選手が思う、『一丸』のイメージなどはありますか。

江崎選手:僕は高校1年生くらいのときに代表に入ったんですが、最初はやっぱり緊張していたんです。そんなときに、チーム一丸となってやっていこう、とテーマを設定したときから会話が増えて、チームの雰囲気が一気に良くなったと感じています。たとえば、プレーを見てても、みんなそれぞれ声かけが以前より増えていますね。昔に比べると、プレー以外のところで話すことも増えました。今まではクラス別々で話をすることが多かったんですけど、一丸というテーマを掲げることで、クラス関係なしに話すことも多くなったので、そういうところが大きく変わったところだと思います。僕としては、どんなときでもほかのチームやほかのクラスの人たちを応援したりするような気持ちは持っていたいと思っています。それもひとつ、一丸になる、ということだと思っています。やっぱり、みんなで助け合える雰囲気みたいなものが、一丸となる、ということなのかなって思うので、これからもそれを意識してプレーしたり、練習したり、またチームのみんなと共に試合に向かっていきたいですね。

――最後に、ボッチャファンに向けてメッセージをお願いします。

江崎選手:クラス全体の目標でもあるんですけど、僕たちBC4で金メダルを狙っています。そこに向けて頑張ってきたので、僕たちのプレーをぜひ見てもらいたいです。それに、やっぱり皆さんから応援をいただくとすごく力になりますので、ぜひ応援をよろしくお願いします。

――ありがとうございました。

constitution 田坂友暁 / photo 松川智一 / interview 阿部倫太朗
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