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interview #06 木村朱里

パラセーリングなど、もともとハードなスポーツに取り組んでいた木村朱里選手。ボッチャに本格的にのめり込んだのは2017年から。過去の競技経験を生かしたパワーと精度を武器に世界と戦っています。そんな木村選手に、東京パラリンピック大会に向けて、自分自身の歩みを振り返りながら、目標などを語ってもらいました。

氏名:      木村 朱里(きむら じゅり)
クラス:    BC4
生年月日:  1983年9月21日
出身地:    神奈川県
所属:       藤沢市役所
主な成績:
・第 21 回日本選手権 同クラス女性最上位
・BC4 個人 世界ランキング 105 位
・BC4 ペア 世界ランキング 19 位
・BISFed2019 Dubai Boccia Regional Open 個人 10 位

――まず、木村選手のボッチャとの出会い、そして始めたきっかけを教えてください。

木村選手:ボッチャを始めたきっかけは、体験会です。もともと別の種目をやっていたんですが、その関係者の方からボッチャを勧められたので、その体験会に行ってみました。ほかにもいくつかの競技を試してみたんですけど、1人でできる競技で、なおかつ長く続けられそうかな、と思ったので、ボッチャに本格的に取り組むことにしました。

――取り組む決め手のひとつに1人でできる競技、というのがありましたが、それはなぜなのですか。

木村選手:誰かに手伝ってもらわないとできない競技はあまりやりたくなかったんです。それで、基本的には準備とかもひとりでできて、自分が好きなときに練習したり、自分のペースで取り組めたりできるものを探していました。それで、ボッチャがちょうど良かったのかな、と思います。

――普段はどんな練習を行っているのですか。

木村選手:練習環境は、今は地元にあるスポーツセンターで練習しています。基本的にはひとりで練習を行っているので、ひとりで試合をイメージしながら練習しています。

――練習のなかで特に意識して行っていることなどはありますか。

木村選手:そうですね。やっぱり相手から自分のプレーやクセなどがどう見えているのか、というのを意識しています。それが実際の試合にもつながると思うので。

――普段はおひとりで練習されていますが、チームで戦うボッチャにおいて、木村選手は自分の役割についてどう考えていますか。

木村選手:そうですね。自分にできることは必ずあるはずなので、その役割はしっかりと果たしたいとは常々思っています。あまり力強さというか、パワー系の仕事は難しいかもしれないですけど、それ以外のテクニックや精度といったところで、しっかりと力を発揮して貢献できたらな、と思っています。

――なるほど。では木村選手が今自分に必要だな、と思うものはありますか。

木村選手:うーん、強気な自分ですかね。少しでも迷いだったり弱気だったりする部分があると、それがプレーにも出てしまうんです。たとえば「この場面でうまくいくかな」と思っちゃうと、それはもう迷いですよね。そういうときこそ、こうする、と決めたら迷わずその道を突き進まないといけないと思うんです。だから、もっと強気を保ってプレーし続けることが重要かな、と思っています。

――少しボッチャから離れますが、プライベートでハマっていることとか、気分転換に行っていることとかはありますか。

木村選手:元々吹奏楽をやっていて、楽団にも入ってクラリネットを吹いていました。所属していた楽団では年に2回程度演奏会があったので、それに向けて練習していました。今はボッチャのほうが忙しくなってしまったので、音楽自体は辞めている状態なんですけど、元々音楽は大好きですし、落ち着いたらこちらもまた練習を始めたいですね。

――前回のリオデジャネイロパラリンピックでメダルを獲得して、ボッチャの認知度が高まったと思います。それを経て開催される東京パラリンピックに期待することは何かありますか。

木村選手:今、ボッチャの競技人口は増えてると思うんですけど、やはり自国開催ということでもっとボッチャのことを知ってくれる人が増えて、もっとボッチャという競技が広まってくれるとうれしいので、それを期待しています。

――木村選手の強みや、東京パラリンピックで注目してもらいたい、というところはありますか。

木村選手:強みはまだないと思っているので、それを見つけるのも課題ですね。注目してもらいたいところは、やはり肝心なときにちゃんと精度の高いアプローチを決められるようになっているところや、プッシュやヒットといった部分も含めて、チームのなかで自分に与えられた役割というか、自分の仕事をこなすところを見てほしいと思います。

――木村選手の現時点での目標と、それに向けて取り組んでいることを教えてください。

木村選手:東京パラリンピックが終わったら、次はパリパラリンピックがあります。まだ先の話かもしれませんが、パリ大会に向けてもまたさらに練習をしていきたいと思ってます。

――最後に、ボッチャファンに向けてメッセージをお願いします。

木村選手:重度の障害があっても、取り組みやすいスポーツというのはなかなかありません。ボッチャはそのなかでもやれることがたくさんある魅力的なスポーツだと思います。障害があってもなくても、みんなが同じように楽しめるのがボッチャ。チャンスがあったら、そんなボッチャをいろんな人にもっと体験してもらいたいと思っています。それと、ボッチャをしている人には、やっぱり楽しんで競技をこれからも続けていってほしいなって思います。

――ありがとうございました。

constitution 田坂友暁 / photo 松川智一 / interview 阿部倫太朗
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